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Webマーケティングとは?

目 次

1 Webとは何か?(Webマーケティングを理解する前に)

(1)Web(オフライン)

Webマーケティングを理解する前に、Webとはいったい、どのような概念でしたでしょうか?
オフラインでの「Web」とは、直訳すると、蜘蛛の巣複雑なクモの巣状のものという意味となります。

では、オンラインでのWebとはどのような意味になるのでしょうか?

(2)Webページ(オンライン)

オンライン(インターネット)で使われる「Web(ウェブ)」とは、主にHTML(HyperText Markup Language)(※)というプログラム言語で作られた「Webページ」を指します。
これらのWebページは、リンク機能によって相互につながっている場合があります。そのリンク機能で繋がった仕組みのことを「World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)」(※)と呼びます。

私たちはこうしたWebページを、Google ChromeやSafariなどのブラウザ(※)を使って表示・閲覧することができます。

HyperText
コンピュータを利用した文書作成・閲覧システムの一つで、文書内の任意の位置や要素に、他の文書への参照(所在情報や識別情報)を埋め込み、複数の文書を相互に結びつけたもの。そのような他の文書への参照情報を「ハイパーリンク」(hyperlink)あるいは単にリンクという。HTML(HyperText Markup
Language)のこと。(出典 IT用語辞典 e-Words)

World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ、略名:WWW)
インターネット上で提供されているハイパーテキストシステムである。WebウェブW3(ダブリュー スリー)とも呼ばれる。情報提供を担う者はウェブサーバを公開し、一般利用者はウェブブラウザを介してウェブサーバにある情報を閲覧するようなシステムが基本

ブラウザ(ウェブブラウザ、web browser)
パソコンスマートフォン等を利用してWebサーバに接続するためのソフトウェアであり、ウェブページを表示したり、ハイパーリンクをたどったりするなどの機能がある。

(3)Webアプリケーション(オンライン)

一方、ブラウザには、Webページを表示するだけでなく、メールの送受信電子決済・SNS、チャットなどの「Webアプリケーション」(※)を動かす機能もあります。

特に、遠隔のサーバーと連携してデータを検索・抽出・表示する仕組みなども「Webシステム」(※)と呼ばれています。

このように、ブラウザ上で動く実用的な機能やサービスも、「Web」という用語の一部として捉えられています

(4)まとめ

「Web(ウェブ)」という言葉は、ブラウザの機能によって閲覧できるWebページだけでなく、活用できるWebアプリケーションなどもWebと呼ばれる現状があります。(chatGPT引用)
Webとは、
情報を表示する「Webページ
機能を提供する「Webアプリケーション
サーバーと連携する「Webシステム

等の複数の仕組みや概念を含んでいます。

ウェブアプリケーション(Web application)
ウェブ(World Wide Web)技術を基盤としたアプリケーションソフトウェアである。代表的なウェブアプリケーションでは、WebブラウザがHTTPを利用してHTMLを取得・表示、それをDOMを介してJavaScriptが操作し、必要に応じてWebサーバと通信をおこなってデータを更新する。このようにウェブ(World Wide Web)を基盤として作られる応用ソフトウェアをウェブアプリケーション(Webアプリ)と総称する。

Webシステム
インターネット上(Web)で動作するソフトウェアやサービスの仕組み全体を指す言葉です。Webブラウザを使ってアクセスし、ユーザーとサーバーの間でデータのやり取りが行われる構造

2 Webマーケティングの位置づけ(マーケティング全体)

それでは、そのようなWebマーケティングは、マーケティングという概念全体からみた際に、どのような位置づけになるのでしょうか?
最近では、以下のとおり、似たような「〇〇マーケティング」という言葉をよく耳にするようになりました。

(1)デジタルマーケティング
(2)インターネットマーケティング
(3)Webマーケティング
(4)SNSマーケティング

それぞれは、以下図表のとおり、示すことができます、その中で「Webマーケティング」の位置づけについてご説明させていただきたいと思います。

(1)デジタルマーケティング

マーケティング全体の中でも、デジタル技術やデジタル媒体を活用した活動全般を指します。
インターネットを使うものだけでなく、デジタルサイネージ(電子看板)など、ネットに接続しないデジタル技術も含まれます。

(2)インターネットマーケティング 

デジタルマーケティングの中でも、インターネットに接続された環境で行われるマーケティング活動に限定したものです。
つまり、ネットに繋がらないデジタルサイネージなどは含まれません。

(3)Webマーケティング

インターネットマーケティングの中でも、WebページWebアプリケーションなど、ブラウザを通じて行われるマーケティング活動を指します。
例えば、ホームページのSEO対策や、ECサイトでの販売促進などがこれにあたります。

(4)SNSマーケティング

YouTube、LINE、Facebook、Instagramなどのソーシャルネットワーク上で行うマーケティングがSNSマーケティングです。
SNS内で直接商品やサービスをPRしたり、ユーザーの口コミを広げたりする活動が含まれます。

※SNSマーケティングは、基本的にはWebマーケティングの概念の一部ですが、LINE等は、リアル店舗でのQRコード読み込みによる顧客接点を持つ等独立した広がりを持つ概念として位置づけしました。 

(5)まとめ 〜各区分はあくまで目安〜

ここまで、デジタルマーケティング・インターネットマーケティング・Webマーケティング・SNSマーケティングの違いについて整理してきました。

ただし、実際のビジネス現場等では、これらの言葉が厳密には区別されている訳ではなく、同じような意味で使われているケースも見受けられます。

そのため、本記事でご紹介した分類は、あくまで理解を深めるための「目安」「整理の枠組みとしてご参考いただければと思います。

3 マーケティングとは何か?(Webマーケティングを理解する前に)

次に、「Webマーケティング」という造語のうち、後半の 「マーケティング」とはどのような定義だったでしょうか?以下アメリカ・日本のマーケティング協会学者様の言葉を引用したいと思います。

(1)アメリカマーケティング協会

マーケティングとは?

<翻訳>
マーケティングとは、顧客、クライアント、パートナー、そして社会全体にとって価値のある提供物を創造し、伝達し、提供し、交換するための活動、組織、そしてプロセスの総体である。
<原文> Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating,communicating,delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients,partners, and society at large

アメリカマーケティング協会(2017年 改訂)

(2)日本マーケティング協会

マーケティングとは?

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である
公益社団法人 日本マーケティング協会2024年制定

経営学の学者によると、以下の定義となります。

(3)【フィリップ・コトラー】

マーケティングとは?

<翻訳>
マーケティングとは「ターゲット市場を選択し、優れた顧客価値を創造し、提供し、伝達することによって、顧客を獲得し、維持し、育てていく芸術および科学である」

<原文> Marketing management is the art and science of choosing target markets and getting, keeping and growing customers through creating,delivering, and communicating superior customer valu
<出典> 『コトラー&ケラー&チェルネフ
マーケティング・マネジメント』(原書第16版、2022年11月30日 第I部の冒頭
第1章「新たな現実に向けたマーケティングの定義

(4)【ピーター・ドラッカー】

マーケティングとは?

<翻訳1>
マーケティングの狙いは、販売努力を不要にすることである。
<翻訳2>
顧客を知り尽くしたうえで、何もしなくても売れていくような、顧客ニーズに合致した製品やサービスを提供することが、マーケティングの目指すところである。

マーケティングとは ?  
<原文1>
There will always, one can assume, be need for some selling. But the aim of marketing is to make selling superfluous.
<原文2>
The aim of marketing is to know and understand the customer so well that the product or service fits him and sells itself.


(5)研究機関・学者の共通点(まとめ)

上記(1)〜(4)の定義から共通するマーケティングの概念を整理すると、以下の4点に集約されると考えられます。

①対象市場、対象顧客探索選定をする活動
 → 誰に届けるべきかを見極める探索活動

顧客価値創造し、提供し、伝達(広報)する活動
 → 顧客にとって魅力的な価値を届け、選んでもらえう関係を築く

③獲得した顧客維持し、育てていく活動
 → 一度得た顧客を満足させ、継続的な関係を築く

④最終的には、黙っていても買ってもらえる仕組みを作る活動
 → 顧客理解に基づき、販売行為が不要になるほどのマッチングを実現する

では、「Web」という概念「マーケティング」という概念が合わさった「Webマーケティング」と呼べる活動にはどのようなものがあるのでしょうか?

4 WordPressによるWebマーケティングの主な活動

Webマーケティングとは、リアルな営業活動や広告とは異なりWeb上で完結する多彩な手法が存在し、柔軟に組み合わせて運用することが可能です。以下に、WordPressを使った代表的なWebマーケティングの活動を紹介します。

(1)Webコンテンツ(文字、画像、動画等)の制作と表示

商品情報やサービス紹介、企業の想いなどを、Web上でしかできないデザインコンテンツテキスト・写真・動画など)を用いて、ビジュアル的に優れたWebページを制作・掲載する活動です。
訴求力を高め、購買や問い合わせといったアクションへつなげます。

コンテンツ

(2)ブログ投稿によるコンテンツマーケティング

WordPress等のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使うことで、ブログとして、更新や新規コンテンツの追加が可能です。また、ブログを活用したコンテンツマーケティングにより、継続的に顧客接点を築いていくことができます。

(3)プラグインによる他ツールとの連携による一体運用

WordPressは、SNS連携・メルマガ配信・ECサイト構築など、さまざまな外部ツールと連携できる柔軟な構造を持っています。これにより、ワンストップで多機能なWebマーケティング環境を構築することが可能です。
その中核を担っているのが、「プラグイン(拡張機能」と呼ばれる仕組みです。
WordPressには、2万種類以上のプラグインが存在するといわれており、基本的に無料で使用できるものも多く提供されています。

(4)「APIキー」を用いた外部サービスとの高度な連携

一部のプラグインや外部サービスでは、より高度な連携を実現するために「APIキー(Application Programming Interface Key)」を使用します。
これは、WordPressと外部のアプリケーション(SNS・メルマガ・広告管理・AIツールなど)を安全に連携させるための認証情報です。
たとえば:

Google Analytics API
 → 自社サイトのアクセスデータをリアルタイムで取得・分析
Facebook Pixel API
 → 広告の効果測定とターゲティングの自動化
Stripe API(WooCommerce連携)
 → クレジットカード決済や定期課金機能の実装
OpenAI API(チャットボットなど)
 → AIによる自動応答や記事生成ツールの組み込み

APIキーを使うことで、よりきめ細かくリアルタイム性の高い連携が可能になり、Webマーケティングの自動化や個別最適化が加速します。

(5)SEO対策や広告による集客活動

Googleアナリティクス(GA4)などのツールを用いて、訪問者数・閲覧ページ・流入経路などの情報を収集・分析します。これにより、Web施策がどのような成果を上げているかを客観的に可視化することができます。

seo対策

(6)KPI・KGIの設定と達成管理

マーケティング活動には、部分的な目標であるKPI(重要業績評価指標)や、最終的な目的を示すKGI(重要目標達成指標)を設定することが重要です。これにより、戦略的かつ継続的な改善が可能になります。

(7)PDCAサイクルによる継続的改善

上記すべての活動を、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)のサイクルで回し続けることが、Webマーケティングの基本姿勢です。特にWeb上の施策は変更が容易なため、柔軟に改善・最適化を繰り返すことができます。

アクション

それでは、このWebマーケティングを実現可能とする、Webならではの強み、資産はどのようなものがあるのでしょうか?

5 Webならではの強み:マーケティング活動を支える“資産”の存在

では、なぜWebマーケティングではこうした多様な活動が可能なのでしょうか?

その根拠は、インターネット上に構築できる4つの無形資産の存在にあります。(※ ただし、ここでいう「資産」は主にマーケティング戦略上の価値を表現したものであり、必ずしも会計上の資産要件を満たすものでありません。)これらの資産は一度構築すれば、時間や場所にとらわれず、継続的に運用・改善していくことができます。

(1)コンテンツ資産:情報発信のストック型アプローチ

テキスト・画像・動画などで構成されるWebコンテンツは、一度作成すればWeb上に半永久的に公開され、再利用や修正も容易です。紙媒体のように印刷や再配布の手間や費用がかからず、ストック型の情報発信手段として優れています。

(2)プログラム資産:連携・自動化による運用基盤の構築

もう一つの資産は、WordPressなどのWebツールを活用して構築される連携・自動化の仕組みです。
その中核を担っているのが、「プラグイン」と呼ばれる拡張機能の存在です。

プラグインを活用することで、メルマガ配信、SNS連携、SEO強化、EC構築などの機能をコーディング不要で実装可能となり、マーケティング業務の自動化・効率化を図ることができます。

こうして構築されたマーケティングの仕組みは、繰り返し活用できる「運用型の資産」としてWeb上に蓄積されていくのです。

(※ ECサイトのような規模の大きいWordPressサイトでは、実際に会計上の「無形固定資産」として計上される場合もあります。)

こうして構築されたマーケティングの仕組みは、繰り返し活用できる「運用型の資産」としてWeb上に蓄積されていくのです。

(3)検索流入資産:SEO最適化による自然発見力の構築

検索エンジンでの上位表示を実現する資産です。適切なSEO対策により、顧客が検索しそうなキーワードで上位に表示される状況を作り出せます。

一度検索上位を獲得すれば、24時間365日、見込み顧客が自然にサイトを発見してくれる「プル型」の集客装置として機能します。広告費をかけずに継続的な流入を生み出す、極めて価値の高い資産といえるでしょう。

(4)顧客接点資産:直接リーチ可能な顧客基盤の形成

メルマガ登録者やSNSフォロワなど、こちらから直接情報を届けられる顧客との繋がりです。新商品の告知や重要なお知らせを、タイミングを選んで確実に届けることができる「プッシュ型」の資産です。この資産があることで、検索エンジンやSNSプラットフォームのアルゴリズム変更に左右されることなく、安定的な情報発信とエンゲージメントを維持できます。

( ※なお、ECサイトのような規模の大きいWordPressサイトでは、開発費用や構築費用の一部について、会計基準に従って「無形固定資産」として計上される場合もあります。)

(5)まとめ:Webマーケティングは“仕組み”と“資産”の融合

Webマーケティングとは、単なる情報発信ではなく、「仕組みの構築と改善」によって成果を最大化する戦略的な取り組みです。

コンテンツを資産として積み重ね
プラグインや外部連携によって仕組み(プログラム基盤)を強化し、
SEO対策で検索からの自然流入を確立し
顧客との直接的な接点を拡大
データ分析やPDCAで継続的に改善していく

このような4つの資産を構築・活用し、データ分析PDCAで継続的に改善していくことこそが、Webマーケティングを長期的に価値ある活動へと結びつける鍵となります。