WordPressとは?

1 WordPress(定義とシェア)

 

(1)ホームページの制作と共にコンテンツの管理ができるシステム

mySQL PHP

WordPressとは、「ホームページの制作が行える共にサイト内にある画像や文書等のコンテンツを管理できるCMSコンテンツ・マネジメント・システム)」です。

またそのソースコードは公開されており、再配布、改変も可能なOOSオープンソースのソフトウェアです。
開発言語はPHP(※1)等でできており、データベース管理システムとしてMySQL(※2)を利用しています。

CMSと普通サイトの比較図

HTMLサイトとCMSサイトの違い

(2)WordPressの世界的シェア

WordPressは世界の全ウェブサイトの43%で使用されいます。コンテンツ管理システム(CMS)の中でのシェアは64.4と非常に高くなっています。

いわば、WordPressはホームページ制作ソフトの中のデファクトスタンダードと言っても過言ではないかと思います。

(出典 W3Techs.com 2023 年 3 月 14 日 コンテンツ管理システムの使用統計  https://w3techs.com/technologies/overview/content_management/allより引用)

2位のshopifyのウェブサイト比率4.4%・CMSシェア率6.5%であり、大きく引き離しています。詳細については追ってご説明しますが、WordPressの有用性は他の無料ホームページ作成ソフトを凌駕しています。

2  WordPressの歴史

WordPressの創始者は米国のマット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)と、英国のマイク・リトル(Mike Little)です。

2003年、アメリカヒューストン大学1年生(19歳)の時に共同開発し、世界中で使われる、ホームページ制作ソフト(CMS)と発展していきました。 

その歴史は約20数年と短いものですが、拡張性が高い動的なホームページ制作ソフトであったことから、世界中の開発者が開発したプラグインが無料で使えたこと等から急速に発展してきたと考えられます。

マット・マレンウェッグ

WordPressの歴史

(出典 pastport( 2016年9月23日  

3  WordPressが他のHP作成ソフトに比べて優れている点

 

WordPressが他のCMSや静的サイトと比較して優れている点は、以下の点などが上げられます。

(1)Theme(テーマ)というホームページの半完成品が多数ある

 

Theme(テーマ)という半完成品のホームページの骨組み(html,css,php等で形成)が無料・有料で多数出来上がっており、一から作る必要がないことです。

洋服で例えると、デザインや形状等はある程度汎用的に生産できる生産ライン等が出来上がっており、あとはサイズや、色等を選ぶことによってできあがる「セミオーダー式」の洋服生産と似ているのではないでしょうか?

一方、住宅建設で例えると、梁や柱、屋根、等の汎用的な部材は揃ってセットされておりカスタマイズできるのは壁面やドア等に限定された「プレカット方式」の建設と似ているのではないでしょうか…。

セミオーダー式

 

(2)プラグインという追加の各種機能が多数あり、各種機能を随時追加できる

世界中の開発者によって、随時新たな機能(他のソーシャルメディアとの連携機能やSEO対策機能等)がプラグインという形で開発され、それを取り込む形で、サイトを改変することができます。

プラグイン等の特徴

 

(3)CMS機能があり、サイトの編集改変が容易である

以前は、ホームページを開設するにはHTML、CSSなどの専門知識が必須でありましたが、CMS機能があることにより、コンテンツの追加・編集・削除などの作業が専用の管理画面で行えます。この為、それほど複雑なことを要望しなければ、専門知識がなくてもサイトを作成することができます。

(4) 導入及び使用料は基本的に無料

WordPress自体はオープンソースである為、無料で使うことができます。個人での利用・商用利用を問わず、費用はかからないことが上げられます。(themeやプラグインは有料のものもあり)

 

(5)不明な点やトラブルを解決し易い

世界中で最も使われているホームページ作成ソフトである為、インターネット上に不明な点やトラブル等の解説方法等が、数多く掲載されており、解決し易くなっています。

 

また、書店にも多くのWordPressに関連する本がたくさん並んでおり、確認することができます。

 

WordPressを検索できる

 

4  WordPressで作られている国内外の著名なサイト

実際に、国内外でどれだけ有名な企業や政府機関がWordPressを使ったホームページを作っているか、以下お示しさせていただきます。

 

(1)国内の企業サイト

図表3-4 国内有名企業のサイト

国内企業 WordPress例

(2)海外の企業サイト

         図表3-5 海外有名企業のサイト

海外の企業サイト          図表3-5 海外有名企業のサイト

(3)海外の政府系サイト

図表3-6 海外の有名政府系サイト一覧

図表3-6 海外の有名政府系サイト一覧

(4)海外の大学のサイト

WordPressでできた海外の有名大学のサイト一覧

5 まとめ

 

WordPressは、約10年あまりのうちに、ホームページ無料作成ソフトの世界シェアトップまでになりました。

 

Historical yearly trends in the usage statistics of content management systems

また、WordPressの市場シェアは8年連続で毎年1~4%で増加しています。(全体市場シェア)今後に関しても速度が落ちそうな様子をないとW3Techsは予想しています。

 

この傾向が続くならば、2020年12月にはWordPressがインターネット上のすべてのウェブサイトの3分の1以上を占めるようになる見込みです。

 

このように、WordPressは以前ホームページビルダーが流行った以上に、ホームページ制作ソフトとして、より使い易く、より機能的に今後も進化していくことが予想されます。

<用語解説・出典元等>

(※1)PHP… ( Hypertext Preprocessor を再帰的に略したもの)広く使われているオープンソースの汎用スクリプト言語。特に Web 開発に適しており、HTML に埋め込むことができる。

(※2)MySQL…オープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)。オープンソースとしては世界的に最も多く使用されている。

(※3)CMS…コンテンツマネジメントシステムのこと。コンテンツを構成するテキストや画像、レイアウト情報などを一元的に保存・管理し、サイトを構築したり編集したりするソフトウェアのこと。 広義には、(Webサイトに限らず)デジタルコンテンツの管理を行うシステムの総称

 

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2024/05/21